米シティ、消費者金融「ディック」売却検討?

米金融最大手シティグループが、日本で「ディック」ブランドなどで展開している消費者金融事業の売却を検討していると、米経済紙ウォールストリート・ジャーナル報じた。サブプライム住宅ローン関連の巨額損失でリストラを急いでおり、日本をはじめ欧州や南米での消費者金融や個人向け事業が売却の対象になっているという。

これまで、日本で「灰色金利」を撤廃する貸金業規制法が成立したのにともない、「ディック」などの消費者金融の店舗の8割超を削減していた。

大手消費者金融 3社しか生き残れない

キャッシング消費者金融業者の数がまた減った。07年12月末現在の貸金業者数は1万108社で、07年度に入って1635社が「消えた」ことになる。施行されたばかりの貸金業法では、貸出の上限金利の引き下げや貸金業者からの借り入れを制限する「総量規制」が導入されるなど経営の「ハードル」が高くなった。経営環境はさらに厳しくなり、消費者金融は大手でも「3社」が生き残りのボーダーラインと言われはじめた。

 貸金業者からの総借入額が年収の3分の1を超えることを原則禁止した「総量規制」が2010年6月までに実施される見込み。「健全な消費者金融の利用者の借入残高はおおむね100万円になるだろう。そうすると、借りても3社で30万円ずつだから、4社目はないことになる」。つまり、その3社に入れるかどうかが生き残りのボーダーラインになるわけだ。

また、銀行との関係が「良好」でなくなれば、借入れ時の金利も上がるし、機動的かつ円滑な資金繰りもむずかしくなる。銀行からの借り入れが消費者金融業者の経営に大きく影響している。

どの消費者金融大手も資金調達コストを下げないことには、利ザヤは稼げない。にもかかわらず、クレジットカードや信販会社、銀行をも含む「消費者ローン」の世界はいま、利用者の確保を狙いに「一番に借りてもらう」ことをめざして、貸出金利の引き下げ競争に突入している。

こんな状況だから、大手消費者金融 でも3社しか生き残れない、という説は現実味を帯びてくる。

多重債務者は約125万人

金融庁が先ごろ公表した資料によると、2007年12月末現在で、消費者金融から5件以上の借り入れがある人は約125万人に上る。いわゆる多重債務者だ。そして、約190万人が3カ月以上延滞している。返済困難者は、それ以上に上ることが推測される。

大半の多重債務問題は、法律専門家に相談し過払い金の返還を求めた上で、債務を着実に整理することで解決が可能とされる。